2010.02.13 15:48 更新
よみがえる藍染めの美/倉吉絣(倉吉市・鳥取県)
「絣(かすり)」は、藍で染めた綿糸を織り上げて作る反物のこと。日本では江戸時代後期に広まり、和装の普段着用反物として親しまれた。山陰の城下町・倉吉でも、江戸末期から明治にかけて大いに生産が進み、「倉吉絣」として全国に普及する。
藍染めの絣柄は、十字・井桁などの幾何学模様が一般的だが、倉吉の絣は下絵に合わせて見事な絵柄を再現する「絵絣」、糸の通しに工夫を凝らした「風通織」など高度な技法が編み出され、国内外で高い人気を博した。しかし、熟練を要する上に機械化が不可能だったこともあり、大正時代には大量生産の波に飲まれ、急速に衰退する。
技術の継承が途絶え、幻の織物となった倉吉絣が、再び日の目を見たのは戦後しばらく経ってから。貴重な遺産の存続を願う有志が調査・研究を重ね、20年がかりで復活させた。現在では保存会も発足し、絣の普及・発展に努めている。藍地に浮かぶ鮮やかな絵柄の逸品は、伝統の町・倉吉の誇りを今に伝えている。
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(写真上)美しい絵柄が印象的な倉吉絣。蔵町の中に立つ「伝統工芸館」では、織りの様子を見学できる