2009.02.25 01:55 更新
華麗なる中国絵巻/長崎燈會①(長崎県)
「長安二月 香塵多し
六街の車馬 声轔轔
家家楼上 花の如き人
千枝万枝 紅艶新たなり...」 (唐・韋荘/「長安の春」)
春節(中国の旧正月)を迎える長崎は光の楽園。通りは温かな燈籠で埋め尽くされ、見上げる人々の笑顔が街にあふれる。冬のメーンイベント「長崎燈會(ランタンフェスティバル)」の始まりだ。華やいだ雰囲気を前に、「長安の春」の一節が脳裏をよぎる。古の大唐帝国の賑わいには遠く及ばないだろうが、行き交う人々の生き生きした表情は古今とも変わるまい。物言わぬランタンが静かに瞬くだけで、気もそぞろにさせられる。光の力とはかくも偉大なものだったのか――驚きと感動に胸が熱くなった。
正月に燈籠を掲げるのは中国旧来の慣わしだが、ランタンフェスティバルの歴史は15年足らずでごく浅い。「観光客が減る冬季に、何か呼び物を」――思案の末、新地中華街の「春節祭」に目をつけたのが始まりという。今では秋の「くんち」と並ぶ第一級のイベントに成長し、2週間の人出は90万を超える。冬の長崎を包み込むランタンの輝きは、今年も人々の心をやさしく照らしている。
yu
(写真上)長崎市の繁華街・浜の町通りと新地中華街を飾るランタン
(写真下)エイサーの鼓動、勇壮な龍躍り...期間中はイベントも盛りだくさん