2008.12.05 06:20 更新
コバルトブルーはロマンスの色/田沢湖(秋田県)
秋田県の山奥――岩手県との境近くにある田沢湖は、火山の火口跡にできたカルデラ湖。水深423mは、掛け値なしの日本一だ。
満々とたたえる水は、絵の具のような美しいコバルト色(銅が溶けているため、鮮やかな青色になる)。きれいな円形の湖は、空から眺めれば巨大なサファイアと映るに違いない。
湖畔からは高速遊覧船も出ていて、白い航路を引きながら水面をすべるひとときは爽快だ。空と湖のブルーに挟まれ、山々の紅葉が一層映える。東北の秋はやはり美しい。
土地に伝わる伝説で、田沢湖の主は絶世の美女と謳われた女龍の辰子姫。美貌の永遠を願い続け、ついには不老不死の龍に姿を変えて住み着いたという。
辰子はやがて、山を隔てた八郎潟の男龍・八郎と恋に落ち結婚。八郎は毎年秋になると田沢湖を訪れ、辰子と冬を過ごすのを常とした。主が留守になりがちな八郎潟は次第に砂が入って浅くなり、今では広大な干拓地に変わった。田沢湖は二人の愛のように深くなり、真冬でも決して凍らないのだという。八郎と辰子のロマンスにあやかろうと、この地に縁結びを願う人も多い。
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(写真)美しい紅葉が広がる晩秋の田沢湖